カナダドルのお金の種類!単位や使い方・コイン現金の支払い方が複雑?
カナダのお金「ドル」と「セント」。
・名前がテゥニーってなに?
・1セントのおつりがもらえない、なぜ?
最初は誰しも「?」で頭がいっぱいになる単位や使い方。
国も変わればお金の社会常識や事情も変わるもの。
今回は、特にややこしい硬貨(コイン)の使い方を紹介します。
1日でも早くカナダのお金使いこなして、コインでぐちゃぐちゃの財布をスッキリさせましょう。
カナダのお金の種類!お札・コインは各5種類
カナダの2018年現在の通貨単位は、カナダドルCanadian Dollar、略号は【$・C$・ CAD】で補助単位はセント【¢】。
分類 | 種類 |
紙幣 | $5・$10・$20・$50・$100の5種類 |
硬貨 | ¢5・¢10・¢25・$1・$2の5種類 |
$1=100¢(2019年7月現在日本円で約83円)
ごくたまに、都市部のお土産屋さんや、トロントなどのアメリカ国境付近で米ドルも使えるお店もあるそうですが、おつりはほぼカナダドルです。
カナダがまだイギリスの植民地だった時代は、単位は「ポンド」でしたが
1871年から「カナダドル(Canadian Dollar)」の利用が統一されました。
お隣アメリカのドルと使い分ける場合は「C$」や「CAD」と表記されることもありますが、
飲食店やスーパーなどでは、表記が「$」となっていることが多いので、
一見アメリカドルなのかと間違いそうになります。
紙幣
カナダの紙幣については今回さらっと♪
5ドル、10ドル、20ドル、50ドル、100ドル
の5種類あり、旧札と新札の両方が出回っています。
「紙幣」というと紙のイメージですが
カナダの紙幣の素材はなんと
プラスチック!
優れた耐久性と安全性を目指した結果なんだとか。
色とりどりなので、種類が一発で見分けられますし、
うっかりポケットにお札をいれたまま洗濯機をまわしちゃった( ゚Д゚)!
といううっかり屋さんでも大丈夫!
硬貨
カナダのコインは5種類
5セント、10セント、25セント、1ドル、2ドル
です。
では早速、カナダコインのややこしポイントを見ていきましょう。
ややこし度50%・大きさが単位と不揃いで色が同じ
最初に「ややこしいなぁ~」と思ったのがコインのサイズや色!
額面が上がるごとにコインサイズも大きくしてくれればいいものをご覧の通り。
- 5セントの方が10セントより大
- 5・10・25セントがほぼ同じ銀色
財布で迷子になる~(´;ω;`)
ややこし度60%・全コインに可愛いあだ名がある
カナダのコイン5種類には、いちいち通称名があります。しかもちょっと可愛い。
コイン種類 | 通称名 |
1セント | ペニー(penny) |
5セント | ニッケル(nickel) |
10セント | ダイム (dime) |
25セント | クォーター (quarter) |
1ドル | ルーニー(loonie) |
2ドル | トゥーニー (toonie) |
※1セントコインは2013年2月から流通廃止になっています
日常会話では、普通に
“Do you have a loonie?(1ドルコイン持ってる?)“
と、レジの人にいきなり聞かれますので、なんこっちゃとならないように、
まずはこの憎たらしい可愛らしい名前をとにかく覚えましょう。
ややこし度80%・1セントコインは廃止済・単位は存続中
実は1セントという単位。
とーってもややこしいのは
硬貨としての流通は廃止されたが、単位としての「1セント」はまだ存続している。
という点。
デジタルマネー(デビット、クレジット、オンライン決済)の場合
請求額=支払額でキッチリ1セント単位でそのまま決算されます。
あ~めでたし、めでたし。
現金の場合
1セントのコインを作るためのコストがかかりすぎて、採算が合わなくなり、
2013年2月から流通廃止になってる、悲しい運命の1セントコイン。
財布の中で見つかっても、レジでの支払い時には使えます(たまにレジの人に嫌がられるかも)。
そして、「1セント」単位のものは、ある要領で勝手に切り捨て、切り上げされます( ;∀;)。
それがこちら
ややこし度MAX!1セント単位がもはや理解不能レベル
現金払い→ 請求額≒支払額
デジタルマネー → 請求額=支払額
という、摩訶不思議な支払いシステムになってるカナダ。
払い方や計算方法はこれだ!
レジで買い物をするときに、知らない人は必ずつまずくポイント。
1セント単位は「二捨三入-七捨八入」、つまり0か5に振り分けられるということ。
値段 | 自動的に調整される値段 | 状態 |
1.01 | 1.00 | 切り捨て↓ |
1.02 | 1.00 | 切り捨て↓ |
1.03 | 1.05 | 切り上げ↑ |
1.04 | 1.05 | 切り上げ↑ |
1.05 | 1.05 | そのまま→ |
1.06 | 1.05 | 切り捨て↓ |
1.07 | 1.05 | 切り捨て↓ |
1.08 | 1.10 | 切り上げ↑ |
1.09 | 1.10 | 切り上げ↑ |
このように、現金での支払い時のみ、1セントの単位が自動調整されるというワケ。
セント単位の終わりが「1、2、6、7」の場合
↓ 切り捨て(round down)
(例:57セント → 実際は55セントの支払い。2セントお得でラッキー!)
セント単位の終わりが「3、4、8、9」の場合
↑ 切り上げ(round up)
(例:59セント → 実際は60セントの支払い。ソンした気分…)
実際のレシートがこちら
ペニー(1セント)が自動的に調整される
この場合は調整なし!
これはちょっと迷うパターン!
すこし古い型のレジだと金額が自動調整されません。
ですので、この場合の支払いは
現金だったら『10.95ドル』の支払い。
デジタルマネーだったら『10.97ドル』の支払い。
手動の古いタイプのレジでない限り、レジが正しい計算をしてくれますが、
いつもニコニコ現金払いの私は、最初のころ意味がわからず( ゚д゚)ポカーン。
え…?わたしの1セントどこいったん?損する人得する人どっち?
そんな状態でした。
なんど
と言ったか分かりませんが、それくらい最初は慣れるのに苦労します。
カナダのお金事情・税金は何%?
カナダの消費税システムもややこしい!
州によっても%に差があります。
バンクーバーのBC州だと
- 「GST」(Goods and Sales Tax) 国の消費税 5%
- 「PST」 (Provincial Sales Tax)) 州の消費税 7%
の合計12%のW課税でムキ―!状態。
連邦消費税(GST:Goods & Services Tax)
日本でいう消費税のことでカナダ全土一律GSTは5%。
カナダ政府・国の消費税なので商品、宿泊料、食事、食事、サービスなど、ほぼ全てのモノやサービスにかかります。
州税(PST:Provincial Sales Tax)
PSTはいわゆる州の消費税。
バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア(BC)州のPSTは7%。
州別税率一覧 | PST(州税) | GST(連邦税) |
---|---|---|
ノースウエスト準州 | 0% | 5% |
ヌナブト準州 | 0% | 5% |
ユーコン準州 | 0% | 5% |
ブリティッシュ・コロンビア州 | 7% | 5% |
アルバータ州 | 0% | 5% |
サスカチュワン州 | 6% | 5% |
マニトバ州 | 8% | 5% |
オンタリオ州 | 13%「HST」 | |
ケベック州 | 9.975% | 5% |
プリンス・エドワード・アイランド州 | 15%「HST」 | |
ニュー・ブランズウィック州 | 15%「HST」 | |
ノバ・スコシア州 | 15%「HST」 | |
ニュー・ファンドランド&ラブラドール州 | 15%「HST」 |
※次の5つの州は「GST」と「PST」を統合し、
- 「HST」(Harmonized Sales Tax)統一売上税
という税制を適用しています。
- オンタリオ州:13%
- プリンス・エドワード・アイランド州:15%
- ニューブランズウィック州:15%
- ノバスコシア州:15%
- ニューファンドランド・ラブラドール州:15%
カナダのチップの相場や目安
アメリカやカナダでチップを払うことは、マナーや習慣の一つ。
でも日本人にとっては、チップってどんな時にいくらどうやって払うのかさえ分かりずらいですよね。
ある程度チップの相場というのはありますが、正直、人によって金額もまちまちですし、
お店の人に嫌な顔はされても、
“チップをゼッタイ払わなきゃ、あなたを帰らせないワ!“
なんて恐ろしいことにはなりません。
レストランやホテルなどに多いのですが、サービス料金(Service Charge)が最初から料金に含まれている場合は、基本的にチップは不要です。(もちろん、それでもチップを払えば相手は喜んでくれますが)
あくまで、
チップ=“受けたサービスに対するお礼の気持ち“
なので、払うのも払わないも、金額も、あなたが自由に決めればいいと、私は思います。
でも、ある程度相場金額でチップを払うと、店員さんも喜びますから、
いつでもサッと渡せるように、常に1ドル、2ドルコインはポケットに入れておくといいですね。
場面に応じたチップの目安は次の通り
セルフサービス形式のカフェ、ファーストフード、フードコートはチップ不要
スタバのようなチェーン店や、マクドナルドのようなファーストフード、フードコートなどでは、
小さなチップボックスがレジの横に置いてあることもありますが、
自分でテーブルまで運んで、自分で片付けるスタイルのお店は、基本的にチップは不要です。
レストランやバー
レストランや、バーなどのチップの相場は、料金の10%~15%程度。
食事が終わりテーブルを立つときに、伝票を挟むバイダーと一緒にコインでそっと置いておくか、
カードで支払いの場合は、チップの欄にチップの金額を入力して、チップ込の合計金額で支払います。
▼トータル19.93セントなら、2ドルくらい。
私はいつも面倒なので、クレジットカードで払う場合でも、チップのみ現金で支払います。
ただし、お店によってサービス料金(Service Charge)が支払いに含まれている場合は、チップを払う必要はありません。
ホテル(ベッドメイキングや荷物運びの人に)
レストランと同様に、ホテルでもカナダはチップを払う習慣があります。
ただし、日本人団体客が宿泊するような大型ホテルは、
サービス料金(Service Charge)が最初から含まれていることも多く、この場合はチップは不要です。
荷物を運んでくれるポーター(Porter)の方に、バッグ一つにつき$1~$2程度、
ベッドメイキングなど、ホテルの部屋では、清掃スタッフに1泊あたり$1~$3程度が相場です。
そのままベッドや枕の上、またはベッド横のテーブルに現金をそのまま置いておきます。
※日本人のように丁寧にポチ袋に入れる必要はありません。
空港や駅でのポーター
ポーター(Porter)の方に、荷物1個に付き$1.5~$2.5くらいが相場です。
タクシー
タクシーに乗った時にも、運転手にチップを渡すのも慣習的に行われています。
10%~15%が相場として考えておけばいいと思います。
その他
美容師やエステティシャン、マッサージ師などにもチップを払います。
料金の10%~15%程度を目安にして下さい。
カナダのお金!払い方・使い方の注意点
さて、お金の種類や特徴・マナーなどをザックリおさえたので、
最後にカナダの社会で一般的に認識されているお金の使い方を紹介します。
お札の使い方⇒50・100ドル札は嫌われ者
最も額の大きな貨幣100ドル札。
小さなお店だと受け取りを拒否されることもあるのでご注意ください。
私は、天下のスタバですら何度も
「お釣りの用意がないから使えないの!」
と当たり前のように言われて断られました…(+_+)
紙幣の中でカナダ人が特に頻繁に使用するのは、5ドル、10ドル、20ドル札。
訳あって大金を引き出す時や持ち歩くときでも、50ドル札や100ドル札は避け、
20ドル札を何枚も財布の中に入れることが一般的です。
これには理由があり、お店側が偽造紙幣の被害を受けたくないという、高額紙幣に対する悪いイメージがあるからです。
今ではプラスチック製の紙幣のおかげで、偽造のリスクも減っていますが、
以前として50ドル・100ドル紙幣の大きな額は嫌われモノです。
よく使われるお札とコインは?
コインは2ドル、1ドル、25セントがよく使われています。
特に、25セントは自動販売機やコインランドリーなどでも使えるので、少し多めに持っておくといいかもしれません。
10セント・5セントの小さな単位のコインは、駐車場メーターでも受入不可の機械も多いです。
2ドル、1ドルコインは、チップを払う時にも重宝しますので、残しておくと役立ちます。
記念硬貨・紙幣の使い方
カナダにはびっくりするほど、記念硬貨や違うデザインの紙幣がたくさん出回っています。
多様性を重んじる国カナダでは、統一性を重視しない傾向だからだそうで、
お金に関しても顕著にその考えが浸透していて、色んなデザインのコインや紙幣が当たり前のように流通しています。
そんなことしてるから予算不足で1セントコインが廃止になってややこしくなるんだ!と、私は言いたい(笑)
事あるごとに「○○記念だわーい!(*´▽`*)」と言って、違うデザインのお金を大量に発行してしまうカナダ。
エリザベス女王も、なんだか沢山のバージョンでお目にかかっている気がする(笑)。
でも、あまりありがたみを感じないのか、記念コインでも普通に使ってしまうのがカナダ人。
記念通貨を発見したら、大事に保管して十年後に高くオークションで売れるのを期待するか、
お金としてサッサと使ってしまうか、決断はあなた次第デス!
カナダドルのお金の種類!単位や使い方・コイン現金の支払い方まとめ
カナダのお金事情を理解するポイント
- カナダのお金。紙幣はステキでわかりやすい、硬貨がとにかくややこしいと心得る
- カナダのお金の種類と硬貨の通称名(あだ名)を覚える
- 1セントコイン(ペニー)は流通廃止。レジの支払いでは使ってOK
- 1セントの単位は現金払いの時だけ、切り上げ切り下げが自動的に発生するので請求額と支払額が違ってもあわてない
こんな感じで少しずつ慣れていきましょう♪