インスタントポットで米麹作り!温度設定&蒸し器不要で失敗しない神レシピ
甘酒、塩麹、味噌の原料「米麹」、スーパーでわざわざ購入していませんか?
インスタントポットがあればお米から簡単に「米麹」が手作りできます!
「でも、米麹って広い場所で大量に作るイメージ、温度管理も難しそう?」
なんて心配は、一切不要。
天才家電インスタントポット1台あれば
狭いキッチンでも、米麹が少量から、ほったらかしで作れます!
▼お皿一枚のスペースで、2合分の米麹が作れました~!
▼びっしり麹菌のお花が咲いてます♪
温度調節一切不要、蒸し器さえも、使いません。
カナダで買えば、1袋1,000円相当の高級品の米麹も、
手作りなら、材料の「お米」と「麹菌」を用意するだけ、たった30円ポッキリでおつりが来ます。
面倒なこと&手間がかかることは大嫌い!インスタントポットを毎日使い倒している私が自信をもって叫びます 笑
「これ以上、簡単な米麹作りレシピは、絶対に、無い」と。
邪道にして至高の手作り米麹レシピ、まとめました♪
手作り米麹は冷凍保存もOK、好きなだけ美味しい甘酒を堪能できますよ~!
インスタントポットで米麹!なぜ家で作れるの?
「米麹」は、蒸したお米にコウジカビという微生物を繁殖させたもの。
約40~50時間もの間、空気を麹に触れさせながら、
適切な湿度(70~80%)と温度(32~40℃)を保ちつつ、じーっくり麹菌をお米に繁殖させるのです。
米麹作りといえば、広い台の上で「麹箱(こうじばこ)」という専用の木製箱に、
職人さんが大量のお米を広げて、慎重に麹菌をまいてるシーンが思い浮かびます。
そして、自宅で手作り出来たとしても、
蒸し器や保温箱を用意して、途中で何度もお米の品温をチェックしたりと、本来はとても手間がかかる作業。
でも、インスタントポットがあれば、すべて解決。
麹を広げる「麹箱」や広い場所がなくても、お皿1枚とタッパーで代用OK、
インスタントポットがあれば、米麹作りに最適な温度調節も、ボタン一つで自動調節、
「お米を蒸す」~「発酵」まで1台でできるから、
お家でも簡単に作れるんです!
発酵の時間はかかるけど、作業自体はたった30分くらいの単純作業です!
お米とこうじ菌の分量の目安
米麹作りに必要な、こうじ菌(=種麹 たねこうじ)の重さを、まずは紹介!
通常、種麹はお米150g(1合)あたり、0.2g程度が目安です。
ただ、種麹の量は多く使用する分には支障はなく、多めに使った方が成功しやすいので、
種麹の重さを、あまり神経質にはかる必要はありません。
初めて作る方は、2倍~10倍位の量を使ってみてくださいね。
▼麹種の重さ目安量
お米 | 2合(300g) | 4合(600g) | 6号(900g) |
麹種 | 2~3g | 4~5g | 6~7g |
出来上がりの米麹の重さ | 約360g | 約720g | 約1080kg |
※種麹の量は多く使用する分には支障はありません。こちらは、規定の約5倍ほどで記載しています。
インスタントポットで失敗ナシ!米麹の作り方
▼目安のタイムスケジュールはこちら▼
前日にお米の準備をし、翌朝にお米を蒸して麹菌を付けます。
そして、手入れ(温度をはかって米粒をほぐす作業)をしつつ、
お米の温度(=品温)を上げたり下げたりを繰り返しながら、
麹をトータル約44時間かけて発酵させます。
発酵はすべてインスタントポットの《ヨーグルト機能》を使うため、ボタン一つで完了です!
材料
- 白米…2合(300g)
- こうじ菌…種麹2g(または乾燥麹6gを細かく砕く)
お米は、できればササニシキやあきたこまちがおすすめ!
カナダでも大型スーパーやアジア系スーパーに行けば、
日本のお米を『sushi rice・寿司米』として売ってます。
こうじ菌について
こうじ菌は、粉の種麹か、市販の乾燥麹(お米に種麹を付けて乾燥させたもの)どちらでもOK。
▼種麹は通販で購入したこちらを使用
▼カナダの日本食スーパーでも購入できる乾燥麹。種麹として使う場合は、細かく砕いておきます。
必要な道具
- プラスチックのタッパー
- 平たい大きなお皿
- しゃもじ
- 料理用温度計
- 茶こし
- ステンレス製ざる
- ふきん(パイレン布と木綿のさらし布各一枚)
ふきんについて
米麹の保温に使用する布巾は、パイレン布と木綿の布を一枚ずつ使います。
布のサイズは、お米2合~3合くらいの量なら、50cm四方くらいの大きさで十分だと思います。
パイレン布は、お米がくっつかない素材の布で、どちらもカワシマ屋さんで購入しました!
▼木綿のさらし布(麹蓋Sサイズ用)
木綿の布巾ならどこでも売ってますが、パイレン布って、ちょっと聞きなれませんよね。
パイレン布は、目が細かく、種麹(麹菌)を逃さないため、プロも御用達なんだとか。
麹づくりの保温の際に、お米にパイレンの布を被せ、その上に綿のさらし布を被せる(2重にする)と麹の湿度が上手い具合に調整されます。
内側のパイレンは吸水性がほとんどなく、外側の綿のさらし布が適度に結露を防ぎ、かつ水分を吸収しすぎません。
引用:カワシマ屋
米麹作りは温度と湿度が命。
ただ、いろんな方の体験談を調べると、自宅で作る場合
- オーガニックコットンの布巾
- 普通の木綿の布巾
- 普通のフェイスタオル
- 新聞紙
- お米用の紙袋
- オーブン用シート
…などなど、パイレン布が無くても、いろんなものを代用して上手に作る方もたくさんいらっしゃったので、
まずはお家にあるモノで挑戦してみても、いいかもしれません。
先行投資で購入したパイレン布でしたが、結果、米麹作りが1回で大成功できたので買ってよかったです!
1.お米を洗う(前日準備)
お米を洗って水につけます。
白い濁りがなくなるまで、2~3回ほど水を替えて洗います。
お米の粒をつぶさないように、優しく洗ってくださいね。
2.お米を浸水させる
綺麗な水に、お米を浸水させてください。
【浸水時間の目安】
春・秋:6~12時間
夏:3~5時間
冬:15~20時間
3.お米の水気をよく切る(1日目)
お米をザルに上げたら、2~3時間程度しっかり水を切ります。
途中、2.3回ほどザルの角度を変えたり、しゃもじで優しくお米を混ぜて、全体的にムラなく水を切ってくださいね。
2.お米の表面に水分が残っていると、蒸したお米同士がくっついて、麹菌が生えにくくなります
4.お米を蒸す(40分)
お米を強い蒸気で蒸します。
インスタントポットの
《Pressure Cook(圧力)/高圧》
を使えば、せいろや蒸し器、蒸し布不要でしっかりお米が短時間で蒸せるんですよ!
※インスタントポットには「steam/蒸す」機能も別途ありますが、「蒸し」も圧力機能で代用できます。
【インスタントポットの設定】
- 『Pressure Cook(圧力料理)』を押す(normal(中)モードで)
- 『High Pressure(高圧)』になっていることを確認
- 『+』でタイマー30分にセット
- 加圧が終わったら10分蒸らして、内圧を放出してから蓋を開ける
▼内釜に少量の水(100ccほど)を入れ、ステンレス製のザルをそのままセット。
お米は、蒸しムラを無くすため、ザルの縁に寄せるように広げてください。
蒸しあがったお米は、「ひねり餅」と言う状態に。
お米の芯が残らない状態で、指先でねじったときに、弾力があって固めのモチモチした状態だったらok!
お米を炊かずに蒸す理由
お米を炊いてしまうと、水分量が多くなりすぎて(60%以上)、良い麹に仕上がりません。
適度な水分量(36-38%)に抑えてお米を仕上げるためには、必ず「蒸す」作業が必要になります。
5.蒸したお米に種麹をふりかける
お米が蒸しあがったら、麹菌を振りかけます。
この作業を《種切り》(タネキリ)と言います。
蒸し米を清潔なパイレン布に広げて、しゃもじでお米を切るようにして、お米の表面の水分と熱を飛ばします。
品温(お米の温度)を40℃~45℃まで下げたら、茶こしを使って種麹をまんべんなく振りかけます。
▼お米の品温を45℃以下まで下げます
▼茶こしでを使うとまんべんなく振りかけられます
▼清潔な手でくっついたお米粒をほぐしながら混ぜます
※ゴム手袋は不要です。
2.菌が死滅しないように必ず45℃以下に品温を下げる
3.品温は下がりすぎないよう素早く
4.種麹は多め(規定量の2~10倍)のほうが成功しやすい
6.お米を布に包んで保温(1次発酵)
お米をひとまとめにして布にくるんで保存します。
この作業を《引き込み》と言います。
麹菌の繁殖に理想的な環境は、温度35℃~40℃、湿度70%~80%と言われていて、
最初の約18~20時間、32℃~40℃のくらいの低温でじっくり発酵させると、ちょうどよい品温になります。
インスタントポットの
《ヨーグルト機能/中モード》
を使えば、自動で42℃以下の温度を安定して保ってくれるので、
20時間ほっらかしで、理想の発酵状態にしてくれます!
▼パイレン布を輪ゴムでぎゅっと!
お米を素早くひとまとめにして、お米がなるべく小さくなるようにギュッ~と力強く包み、口を輪ゴムで縛ります。
その上からさらに、木綿のさらし布でくるむことで、よけいな湿気を吸い取り、お米の乾燥を防ぎます。
▼上からさらに木綿のさらし布で包みます(湿度を上げるため内釜に少し水を入れてます)
▼蓋はきっちり閉めなくてもヨーグルト機能はスタート!このまま20時間放置。
【インスタントポットの設定】
- 『Yogurt(ヨーグルト)』を押す
- モードは『Normal(中)』を確認
- 『+』を押してタイマーを20時間にセット
- 普通のフェイスタオルを一枚かけて蓋を乗せる
2.高い湿度を保つため、内釜に少し水を張る
3.結露を防いで適度に酸素をいれるため、インスタントポットにタオルをかぶせて保温
7.麹の手入れ1回目
《麹の手入れ》は、上がりすぎたお米の品温を下げるため、お米を手でほぐす作業のことです。
麹菌がお米に繁殖することで、お米の温度がだんだん高くなるため、一旦クールダウンさせるということですね!
1次発酵で約20時間発酵させた直後の品温の理想温度は40~42℃くらい、そのお米を38℃まで下げるのが目的です。
この時点で、菌がお米にまとわりつき始め、栗のような良い香りがしていれば、発酵がうまく成功しています。
▼パイレン布の絞り口から温度計を差し込んで、中の品温をチェックしてます
この日の1次発酵20時間保温直後の品温は「44.3℃」。
40℃~42℃が理想のため、ちょっと上げすぎてしまいましたが、これくらいは許容範囲で大丈夫です。
▼すでに少しお米同士が固まっていますよ~
▼お米の粒を一つずつ手でほぐしていきます
▼ところどころにお米の粒に白い菌が生えて、栗のような良い香りが♪
1次発酵が終わった時点で、菌が少しお米にまとわりつき始め、栗のような良い香りがします。
品温が上がるスピードや温度は、季節や種麹の使用量によっても差があります。
慣れない最初のうちは、15時間経過したころに品温を一度測って、品温が上がりすぎていないか確認してください。
逆に、20時間以上経過しても、品温が40℃以上に上がらない場合は、発酵不足になるため、
品温が40℃以上になるのをもう少し待ってみてください。
8.布に包んだお米を麹釜に移して保温(2次発酵)
1次発酵が成功すると、麹菌はさらに繁殖して、お米自体が熱を持ち、品温もさらに上昇しやすくなります。
2次発酵では、お米を布から麹箱に移し、たくさん空気に触れさせながら、再度、品温を40℃以上にしていきます。
インスタントポットの
《ヨーグルト機能/低モード》
を使えば、自動で30℃以下の温度を安定して保ってくれるので、
12時間ほったらかしでも、理想の発酵状態にしてくれます!
▼今度はベットでねんねだよ~♪
縛っていたパイレン布を、タッパーに広げて、米麹のベッドをつくり、
ステンレス製のざるの上に、そのまま置きます。
高い湿度を保つため、内釜には、相変わらず少し水を張った状態にしておきます。
【インスタントポットの設定】
- 『Yogurt(ヨーグルト)』を押す
- モードは『Less(低)』に設定
- 『+』を押してタイマーを12時間にセット
- 普通のタオルを一枚かけて蓋をかぶせる
▼蓋はきっちり閉めなくてもヨーグルト機能スタート!このまま12時間放置。
9.麹の手入れ2回目
12時間後、再度《麹の手入れ》をして、お米の品温を下げるため、米粒を手でほぐします。
品温は再度40℃以上になっているはずですので、
平たい場所に広げて、品温を38℃程度に下げるのが目安です。
▼2次発酵後の麹の温度は42℃まで上昇。いい感じ♪
▼1次発酵よりさらにしっかり固まって、菌のお花も咲いてます
黒い穴は温度計を刺した跡です(笑)
▼優しく一粒ずつになるように指先でモミモミして、38℃くらいに温度をさげますよ~
▼ほとんどの米粒に白く菌がまとわりついています。あと一息!
2次発酵後に、もし品温が40℃以上になっていない場合は、
《麹の手入れ》は行わず、そのままもう数時間発酵させて様子をみてください。
10.麹釜ごともう一度戻して保温(3次発酵)
いよいよラストスパート!最後の発酵です!
2次発酵の時と全く同様のやりかたで、再度、品温を40℃以上にしていきます。
インスタントポットの
《ヨーグルト機能/低モード》
で、自動で30℃以下の温度を安定して保ちながら、もう一度12時間発酵させます。
▼もう一回ベットでねんねだよ~♪
▼設定は2次発酵の時と同じ!
ちなみに、最後の発酵は、甘味成分のグルコアミラーゼをしっかり働かせるため、
品温は6時間以上で40℃以上をしっかりキープするのが理想的なんだとか。
11.麹の完成
菌糸が伸びてお米同士がくっついて、完全にブロック状になります。
栗の香りがして、《破精》(ハゼ)※の状態が、理想的な麹の仕上がりです♪
※破精(ハゼ)…麹菌の繁殖形態を表現する言葉。麹菌の菌糸が蒸し米に根ついて、喰い込んだように見える状態のこと。
肉眼でみると、お米つぶ全体に、白いフワフワしたものがまとわりついている状態です。
▼最後にもう一度、一粒一粒ずつほぐしていきます。
↓↓
一粒一粒が真っ白です!
最初の種切りから
- 1次発酵…20時間/ヨーグルト機能(中)
- 2次発酵…12時間/ヨーグルト機能(低)
- 3次発酵…12時間/ヨーグルト機能(低)
合計およそ44時間後、麹が完成します。
通常、麹の保温開始から完成までは、42~50時間、2~3回くらいの手入れが目安だそう。
麹の保存は冷蔵庫か冷凍庫へ
麹の保存方法(粗熱をとってから!)
2~3週間…紙袋やお米専用の袋など、密閉しない状態で冷蔵庫の野菜室に保存
1~3か月…密閉袋に入れて冷凍保存
▼冷蔵庫の場合、ガラス容器に入れての冷蔵保存は密閉度が高く日持ちしにくいので、紙袋が理想的
米麹があれば、甘酒がいつでも作れます!⇒詳しい作り方はこちら
甘酒の作り方はいたって簡単。
米麹と同量のお湯(60℃くらい)をまぜて、8時間インスタントポットで発酵させるだけ。
甘くおいしい甘酒に仕上がれば、良い麹ができたといえます!
使った布巾の消毒もインスタントポットで!
ちなみに、最後の裏ワザですが、使った布巾も、インスタントポットで熱湯除菌&消毒できちゃいます!
インスタントポットの
《保温機能/More高モード》
なら、自動で70℃以上のお湯を長時間キープしてくれるので、5分~10分ほどつけておけば十分な消毒完了!
洗濯機も不要、手洗いも不要、軽くお米を洗い流したら、じゃぶんと内釜に入れちゃってます。
パイレン布も木綿も、室内で干してもあっという間に乾く素材なので、片付けもラクで助かります。
インスタントポットの保温機能は、布巾やガラス瓶の消毒にピッタリ!
インスタントポットの内釜は丈夫なステンレス製なので、汚れが気になる場合は重曹を入れても大丈夫!
内釜も一緒にピカピカになって一石二鳥です。
インスタントポットで米麹作り!温度設定&蒸し器不要レシピまとめ
インスタントポットを使った米麹作りをご紹介しました!
我が家では、冷凍庫につねに米麹を常備しているので、いつでも甘酒や醤油麹を好きなだけ作っています。
とくに甘酒の健康効果は“飲む点滴”と言われるほどお墨付き!
「麹」という発酵食品を生活に取り入れたことで、風邪も引かず、おなかの調子も体調もGOOD。
あなたも是非取り入れてみてくださいね!
Comment
ありがとうございます是非作ってみます。
コメントありがとうございます!是非(^^♪