カナダの有名な野生動物【森の生き物】14種類!国獣はビーバーと馬?!
カナダは野生動物の宝庫!
なかでも、カナダのシンボル的存在として、国獣に指定されているのは
- ビーバー
- カナディアンホース
の2種類だけ。
カナダには、国立公園39か所、国立公園保護区8か所があるため、
動物園にわざわざ行かずとも、ハイキングやツアーに参加すれば、
雄大な自然と共に暮らす生き物たちの姿を、実際に見ることができます。
日本の動物園でも見たことのない、寒い地域に住むカナダの野生動物は、デカくて強いそうなツワモノばかり!
カナダに生息する野生動物【森の生き物】14種類を紹介します!
カナダの象徴動物!国獣はビーバーとカナディアンホース
日本だとキジ、中国ならパンダ、オーストラリアはカンガルー&コアラ…などなど、
どの国も国を象徴するシンボル的な動物=国獣(こくじゅう)があります。
カナダの国獣(Official Emblem of Canada)は
- ビーバー
- カナディアンホース
の2種類です。
カナダの国獣1)ビーバーBeaver
ビーバーは、都心の水辺近くにも生息していて、
などなど、カナダ国民にもっとも馴染みがある動物。
体長:約80~120cm
体重:約11~30kg
和名:海狸(うみだぬき・かいり)
前歯がするどい「齧歯(げっし)類」というネズミの仲間、ビーバー。
尾っぽの長さを合わせると約1メートル以上で、実は大きめの動物です。
カナダの歴史上16世紀ごろ、ビーバーの毛皮を売って国が大発展したことから、国獣としてカナダのシンボルになりました。
カナダの湿地帯や池の周りには、ビーバーの巣『ビーバーダム』を見かけます。
バンクーバーのダウンタウン、スタンレーパークにもいましたよ~!
【関連】カナダでビーバーフィーバー!国獣になるまでの歴史も!
カナダの国獣2)カナディアンホース
「カナダにしかいない動物」で、名実ともに「カナダのシンボル」といえるのがカナディアンホース。
優れた筋肉と持久力、知性、人間との相性が良い馬として知られています。
[photo]Tremcel Yacharie Mélodie-Rose,2007,
高さ:142~163cm
体重:480~610㎏
色:茶色・黒色
カナディアンホースの起源は、1600年代までさかのぼります。
イギリスやアメリカからカナダに持ち込まれた種が最初で、かつては騎兵馬としても活躍していました。
絶滅を避けるため、フランスやアラビアなど、世界中から何世紀にもわたって交配種が持ち込まれ、人工的に保護する努力が続けられてきました。
徐々に独自の品種「カナディアンホース」として確立していき、
1909年に「カナダの馬」として宣言され、議会によって国獣に指定されたのは2002年5月。
現在は、カナダ西部のブリティッシュコロンビア州とサチュカチュワン州の一部の保護地区に、
野生のカナディアンホースが生存しています。
次は、日本の動物園でも滅多に見ることが出来ない、カナダのシンボル的な野生動物たち【森の生き物】12種類をご紹介!
1)ムース/Moose
英名:Moose(※ヨーロッパ方面ではエルク)
体長:約140~310cm
体重:約200~825kg
和名:ヘラジカ
カナダのデカい巨大生物といえばMoose(ムース)!
シカ史上、最大にデカい鹿で、氷河期の時代から生存する生き物です。
ムースは木の枝が好物で、長い顔と長い足を利用して木の高いところの枝を食べます。
オスは、最大長さ2メートルを超える角をもっていて、ヘラ(箆)のような角が特徴です。
ムースはデカいですが草食動物なので、性格が凶暴なわけではありませんが、
悲しいことに車との衝突事故が多発していて、ムースにぶつかったら最後、
ボンネットは大破し、人間もムースも命の保証はありません。。
カナダの高速道路では、「ムースに注意」の看板も良く目にします。
車の運転にはくれぐれもお気を付けくださいね!
2)エルク/elk
英名:elk(※ヨーロッパ方面ではワピチ)
体長:約200~240cm
体重:約200~500kg
和名:アメリカアカシカ
ムースmooseの次に大型のシカの仲間・エルク(別名:ワピチwapiti)
オスは木の枝のような大きな角があります。
カナディアン・ロッキーの観光中や、バンフ、ジャスパーの街中にもよく見かけますが、性格が意外に凶暴なので注意が必要です。
3)カナディアンリンクス/Canadian Lynx
[photo]Canadian lynx near Whitehorse,Yukon.2010,by kdee64
体長:67 – 110cm
体重:7 – 17kg
和名:カナダオオヤマネコ
カナダ全域とアラスカの森林に生息する大型のネコ科の種。
しっぽが短く耳の先端から黒い毛がピョンと飛び出していることが特徴です。
頭部と手足の長さのバランスが、日本で見かける猫と比べると異様な雰囲気で、神秘的。
シルバーがかった茶色の毛皮に黒みがかった斑点があり、
深い雪の中を歩けるように、足が長く、深い毛におおわれた足は、肉球にまでビッシリ毛が生えています。
ちなみに、Canadian Lynxより少しだけ大きくて、ヒョウ柄みたいな『ボブキャットBobcat』っていう猫も、カナダ南部・アメリカ・メキシコまで広く生息してるよ!
4)ポーキーパイン/Porcupine
頭胴長:63-91cm
尾長:20-25cm
体重:5.4-16kg
和名:ヤマアラシ(山荒)
ビーバーよりも少し小さめの、草食性の齧歯(げっし)類。(齧歯=前歯が鋭いネズミの仲間のこと)
体は、長い剛毛と鋭い針に覆われていて、針の数はなんと3万本以上にもなるんだそう!
▼抜け落ちた針毛▼
外敵に会うと、針を立てて相手を威嚇、世界中にさまざまな種が生息しています。
カナダでは日常生活でも遭遇率が高い動物、おっとりした性格で、お尻を動かしながら動く姿がとっても可愛いですが、
とくに夏の高速道路で、ヤマアラシが車に轢かれてしまった無残な姿も…。
5)マウンテンゴート/Mountain Goat
[photo]Mountain goat,2016,by Adam Schneider
体長:約110~190cm
体重:約55~135kg
和名:シロイワヤギ・シロカモシカ
ロッククライミングの達人・マウンテンゴート。
夏になると岩の断崖絶壁を登って標高の高い所へ移動する、カモシカの仲間で真っ白なヤギです。
別名ロッキーマウンテンゴートとも呼ばれていて、ロッキー山脈中心に、
アラスカ山脈の高地、アイスフィールド・パークウェイ沿い、レイク・ルイーズ、レイク・オハラ周辺にも生息しています。
仔山羊が岩に上る姿は、落っこちそうで見ていてハラハラ( ゚Д゚)してしまいます…!
夏は体毛が抜けてスッキリした姿、冬になると白くて美しい毛で覆われます。
6)グリズリーベア/Grizzly beer
こちらは、バンクーバーのグラウスマウンテン頂上で保護されているグリズリーの写真です♪
体長: 約180~260cm
体重 :約260~400kg
和名:アメリカヒグマ・ハイイログマ
カナダにはブラックベア・ブラウンベア・グリズリーベアなど沢山のクマが生息しいます。
中でも、サケを捕まえて食べることで有名なグリズリーベアは、肩のところにあるコブが特徴的で、
カナディアン・ロッキーの森林限界線近くに多く生息しています。
出没時期は5~7月頃。
凶暴で攻撃的な性格があり、人が襲われることも。
グリズリーベアに出会いたいときは、ブリティッシュ・コロンビア州の海岸に広がる温帯雨林「グレートベアレインフォレスト」へ。
夏から秋にかけて鮭を捕まえる「グリズリーベア」を観ることができます。
1人で観に行くのは危険なので、ツアーに参加して、ベア・ウォッチングに出かけましょう。
7)ホッキョクウサギ/Arctic Hare
[photo]Arctic hare.2007,by Steve Sayles
体長:43〜70cm(尾長4.5〜10cmを除く)
体重:2.5〜5.5kg
和名:ホッキョクウサギ
ウサギ目の中で、もっとも巨大なウサギの種。
グリーンランドのツンドラ地域からカナダの北端にかけて生息しています。
冬は白、夏は茶色く色が変化しますが、しっぽは一年中白いまま。
厚い毛で覆われていて、長い後脚で時速60km以上で走ることが可能。
8)コヨーテ/Coyote
[photo]California Valley Coyote,2003,Justin Johnsen
頭胴長:75 – 101cm
尾長:30 – 40cm
体高:60cm
体重:9-20kg
ロッキー山脈周辺や、北アメリカ大陸に広く分布しているコヨーテは、肉食でイヌ族のオオカミの近縁の種。
オオカミより小型で、走るときに犬とは反対にしっぽが下を向いているのが特徴的。
肉食で主に夜間、単独で狩りをし、鳥や蛇、果実などを食べています。
9)ビックホーンシープ/Bighorn sheep
[photo] This Bighorn was seen just below the summit of Mt. Wheeler in New Mexico、2013,Jwanamaker
体長:約140~170cm
体重:約55~110kg
和名:オオツノヒツジ
最大角長123cmとも言われる、頭に大きな渦を巻いた角が特徴の羊。
9-12月になると、オス同士が角をぶつけ合う激しい争いが有名です。
10~50頭の群れを作り、夏は標高1,800-2,600メートルの高所で過ごし、冬になると標高750-1,500メートルの低所へ移動、
カナダでは、ロッキー山脈を中心とした、ブリティッシュコロンビア州南部の生息しています。
10)バッファロー/Buffalo
体長:213- 380cm
肩高:152 – 186cm
体重:318 – 907kg
大型のオスは1トン以上になることもある、大型のウシ・バッファロー。
正式にはアメリカバイソン(Bison bison)と呼ばれますが、
カナダでは「バッファローBuffalo」と呼ぶのが一般的。
カナダ最大の国立公園で世界遺産にも登録されている、
『ウッドバッファロー国立公園』(アルバータ州)では、
ド迫力の野生動物バッファローに出会えますよ
11)ピカ/pika
体長:約18~20cm
体重:約75~290g
和名:ナキウサギ
一見ハムスターのような小くて可愛いウサギ、ピカ。
“ナキウサギ”という名前の通り、「カーカー」と高い鳴き声を沢山だします。
アジア・東ヨーロッパ・カナディアンロッキーの標高2000mを越える場所に生息していて、寒い環境を好みます。
小さくて愛らしいピカは、ハイキング途中に遭遇する可能性が高い小動物です。
12)リス/Squirrel・Chipmunk
カナダには20種類以上ものリスが生息していて、森に行かなくても街中の住宅地でよく見かける身近な存在。
- 灰色の Eastern Gray Squirrel
- 黒色の Black Squirrel
- 赤茶色の American Red Squirrel
- 縞が入ったシマリス Chipmunk
が主な種類です。
バンクーバーの住宅地でよく見かけるのがBlack Squirrel、黒リス
もちろん、スタンレーパークの木の上にも、沢山見つけることができますよ。
カナダの有名な野生動物【森の生き物】14種類まとめ
多様な野生動物が生息しているカナダ。
山中の高速道路では、クマ・ムース・シカなどの野生動物との衝突事故も多発しています。
野生動物には、普通のハイキングでも出会えますが、危険性の高い野生動物に遭遇することもあるので、
旅行会社主催のツアーに参加して、事情に詳しい人に同行してもらうのが安心。
各国立公園で催行している、ガイド付きのツアーやキャンプなども検討してみてくださいね。